天然皮革の魅力は、しっとりとした手触り使い込むほどに深まる色合いだけではありません。

合成皮革が持つ画一的な美しさとは異なり、天然素材ならではの「個性」こそが、私たちを惹きつける大きな理由です。

本革にみられる「オイルレザーブレス」「バラキズ」「トラ」「血筋」は、革である証拠であり革の特性です。

今回は合皮と本革の違いを確認しながら、カワニシカバンが選んだ本革の個性と特性をご案内します。

 

※特性:他と区別できるようなすぐれた性質

 

合皮と本革の違いは?

「合皮」と「本革」は、見た目は似ていても、素材や特性などに大きな違いがあります。それぞれの特徴を理解することで革への理解を深めていきましょう。

 

合皮(合成皮革・フェイクレザー)

◆特性

布地の上に合成樹脂を塗布して本革の質感を再現した人工素材。均一な色合いと表面が特徴で、軽量で扱いやすいのが魅力です。PUレザーやフェイクレザーとも呼ばれ、様々なデザインの製品に用いられます。

メリット

水や汚れに強く、お手入れが非常に簡単です。価格も本革に比べて安価なため、気軽にファッションを楽しめます。カラーやデザインのバリエーションが豊富です。

デメリット

本革のような経年変化は楽しめず、時間の経過とともに表面がひび割れたり剥がれたりする「加水分解」を起こすことがあります。通気性が悪く蒸れやすい場合もあり、耐久性は本革に劣ります。熱にも弱いです。

 

本革(天然皮革)

◆特性

動物の皮をなめし加工した天然素材。一つ一つ異なる表情や風合いが魅力で、使い込むほどに変化する経年変化(エイジング)を楽しめます。手触りはしっとりとしていて、時間が経つごとに使う人の色に染まります。

メリット

適切なケアで長く愛用できる耐久性を持ち、使い込むほどに深まる色合いやツヤが魅力です。通気性も良く、ムレにくいのも特徴。天然素材ならではの高級感と重厚感があり、本物志向の方におすすめです。

デメリット

一般的な本革は水や湿気に弱く、シミやカビの原因になるため、こまめなお手入れが必須です。合皮に比べて価格が高く、重量がある製品も多いです。

 

どちらの素材もそれぞれ特性があります。
カワニシカバンでは、個性的で2つと同じ表情はない本革をカバン・小物の素材として選んでいます。

 

本革だけが持つ「特性」

牛が生きてきた証、豊かな表情がある本革の「特性」をご紹介します。

 

オイルレザーブレス

製品の角やポケットのステッチ部分などが、色濃くなる状態を「オイルレザーブレス」といいます。

革に深く浸透したオイルが呼吸するよう表面へ、にじみ出てきている状態を指します。

オイルを豊富に含んだ本革ならではの特性であり、「トスカーノ リスシオレザー」など、オイル含有量の多い革に現れる場合があります。

製品を使い込むうちにオイルが革全体になじみ、花が開くように全体に広がり、あなただけの色合いへと変化します。

 

 

「バラキズ」

牛が自然の中で過ごした日々が刻まれた証です。喧嘩や虫刺され、木の枝との接触などによってできた小さな傷跡は、一つとして同じものがありません。

本革だからこそ見える、この「自然らしさ」が、一つ一つの革製品に唯一無二の物語を与えてくれます。あなただけの模様として、その風合いをぜひ感じてみてください。

 

 

「トラ」

革の表面に現れるシワ模様は、まるで虎の縞模様に似ていることから「トラ」と呼ばれています。

このシワは、牛の部位や個体差によって全く異なり、同じものが二つとない革の個性を表す部分です。当店の革製品は、この自然な風合いを最大限に活かして製作しています。だからこそ、同じアイテムでも「トラ」の出方が異なり、手に取る一つ一つがあなただけの特別な一点物となるのです。

 

 

「血筋」

表面に見える血管の跡は、まるで木の年輪のよう。牛が生きてきた証がそのまま模様として残っており、その自然な造形美は、革本来の魅力を最大限に引き出します。


 

革のお手入れ方法

革製品は、適切なお手入れをすることで、長くご愛用いただけます。定期的に革用クリームを塗ることで、乾燥を防ぎ、美しい状態を保つことができます。

革製品のお手入れ方法を社長と専門家が詳しく解説した動画もございますのでごらんください。

革のお手入れ紹介動画はこちら↓

 

 

革は出会い|届いた革の表情がお好みではなかった場合

本革製品の「特性」は同じ商品でもそれぞれ違うものです。

お手元に届いた本革製品の表情がお好みではなかった場合は、無償で返品をお受けいたします。(※返品は1回のみとなります。交換は行っておりません。ご了承ください。)

返品について詳しくはこちらをごらんください。
「返品について~カワニシカバンの約束 オンラインショッピングに安心と満足を~」


 

本革の特性を知り深まる愛着

合皮とは異なり、素材の表面が画一的ではなく、お手入れの手間もある本革。

それでも私たちがカワニシカバンのアイテムに本革を選ぶのは、その唯一無二の個性と、使い込むほどに深まる本革の魅力に心底惚れ込んでいるからです。

本革が持つ奥深い特性を心ゆくまでご堪能いただけるよう、これからも情熱を注いでまいります。

 

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