ALBERTON(アルバートン)という高密度アーミーダック
ALBERTON(アルバートン)ダックというのが手に入りました。
コットンダックの生地で、高密度でかなりいい感じなので、紹介します。
ALBERTON(アルバートン)って?
ALBERTON(アルバートン)は生地のブランドです。
古くからアメリカで使われていたダック生地を中心に、日本国内の工場で生産されている生地です。
中でもビンテージラインである、army duck(アーミーダック)生地のこだわりがすごいんです!
現在アメリカでは再現出来なくなってしまった、当時の織規格を再現するため、当時と同じ織り機を使い当時の資料を基準に生産しているんです!
はじめて聞いた時はすごすぎて笑ってしまいました。笑
ALBERTON(アルバートン)の名前の由来
出典:Google Maps
1830年代のアメリカの東海岸では、川沿いを中心に繊維工場が立ち並ぶようになっていたそうです。
その中でもメリーランド州のボルチモア パタプスコ川流域でも例外なく繊維工場が立ち並び、産業革命の余波も受け周辺の都市ボルチモアは繁栄しました。
そして、その繊維工場地帯をALBERTとよんでいました。
しかし1938年長引く大恐慌であえなくその名が途絶えてしまいますが、それまで、アメリカの繊維産業を支えていた地域であったのです。
ALBERTON(アルバートン)はそれにちなんで、名付けられたそうです。
西海岸はデニムのイメージがあるのですが、東海岸ではダックが発展していたのかもしれないですね。[/voice]
ALBERTON(アルバートン)のアーミーダック
アーミーダックは軍用仕様規格の生地です。
タテ糸、ヨコ糸共に18番糸を5本よりしたものを使用し、専用の織機にて高密度に織り上げています。
かなり高密度なため生地自体水を通しにくくなっているため、繊維の中まで染まりにくく、デニムの様に中は白いといった状態になりがちです。
色が落ちてくると少し白い部分が出て、良い風合いになるのではないでしょうか。
ALIZARIN Dyed 加工
肉厚で高密度なアーミーダックの特徴を生かすためあえて現在主流の染色方法を使用しないで、戦前のダック生地の資料にでてくるALIZARIN Dyedという染色方法にを再現しています。
もちろん近年問題視されているアゾ染料、特定芳香族アミンは使用していません!
ALIZARIN Dyedは1884年にドイツで確立した技法です。
当時のビンテージ感ある色合い、素材の持つ風合いを楽しめます。
発色がとてもきれいだとおもいます。
パラフィンワックス加工
パラフィンワックス加工は1848年に量産技術が確立された加工方法で、現在に至るまで使用されています。
今でも綿に対する主流な防水加工です!
縫ってみました
生地のアップと、実際に縫ってみた感じです。
下手な写真ですが、生地のきめ細やかさとかは分かっていただけるのではないかと思います。
今回の生地は生成りでわかりにくかったのですが、下糸があまりキレイに出ません。
ナイロンとかならキレイにでるのですが、帆布やダック生地はどうしても下糸がキレイに出ないんですよね。
だから、できるだけ上糸が見えるようなデザインのカバンにした方がいいかもしれませんね。
タグがいい感じです
ALBERTON(アルバートン)は生地のブランドなので、別にネームが付きます。
これはかなりいい感じの風合いが出ていて、ネームは力織機というこれまた、古い織り機を使って作った織りネームなんです!
まあまあ高いんですよねこのネーム。汗
でもめちゃくちゃ気に入っています。
まとめ
今回紹介したALBERTON(アルバートン)ダックは実は作っている人が知り合いだったので、だいぶ教えてもらいました。
生地自体もかなりよく、アメリカ特有の荒々しさが無いんです。
ビンテージの織機を使っているにも関わらず、仕上がりの生地の目がキレイだなと言うのが僕の感想です。
だから、出来上がるバッグもいい感じに仕上がるんじゃないかと思います。
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